目次
先週の相場をさらっとおさらい(7/6〜7/10)
ドル円は週初めに107.50で寄り付いた後、以下の要因で一時107.80まで上昇しました。
- 世界各国による景気刺激策への期待感
- 株高・原油高を背景としたリスク選好のドル買い・円売り
- 米6月ISM非製造業景況指数(結果57.1、予想50.0、前回45.4)
しかし、心理的節目108円をバックに戻り売り圧力が強まると、以下の要因で週末にかけて106.65まで下げ幅を広げる場面も見られました。
- 東京での新型コロナ感染者数拡大→景気先行き不透明感→デフレマインド再燃→円の期待実質金利上昇→円高の波及経路
- 堅調な米国債入札結果を受けた米長期金利低下→ドル売り
- 米連邦最高裁判所による「トランプ米大統領の財務記録の開示を命ずる」判断
- 新型コロナ感染再拡大を巡る先行き不透明感
結局106.94前後でクローズとなっております。
今週の見通し(7/13〜7/17)
ドル円は以下のような要因で「下落」を想起させる材料が残っています。
- 日米金融政策余力の違い(イールドカーブ・コントロール導入の可能性もあり)
- 米国ファンダメンタルズの先行き不透明感
- 米中対立激化懸念(全人代は6/30、香港国家安全維持法案を可決。米上院は7/2、中国に制裁を科す香港自治法案を全会一致で可決。トランプ米大統領はファーウェイなど中国5社の製品を使った企業の物やサービスの発注を禁止する規制を完成させる予定)
- 世界的な貿易戦争再開リスク
- 朝鮮半島や中東、香港を巡る地政学的リスク
- コロナ第2波リスク→各国で封鎖措置がとられるか
- 日本経済の先行き不透明感
[chat face=”woman4.jpg” name=”初心者さん” align=”left” border=”yellow” bg=”none” style=””]ドル円の下落を想起させる不安材料がたくさんありますね・・[/chat]
まとめ:引き続き「下落リスク」に警戒を!
世界的な株価上昇がリスク選好ムードを演出してはいるものの、ここから先は、新型コロナ第2波リスク到来及び、世界的な貿易戦争再開に伴うリスクオフの再来に注意が必要でしょう。
- 米中対立激化懸念
- 新型コロナ感染再拡大を巡る続報
- アジア株及び欧米株の動き
- 日米中の主要経済イベントの結果(7/14の米消費者物価指数・7/15の日銀金融政策決定会合及び米鉱工業生産・7/16の中国第2四半期GDP・中国鉱工業生産・中国固定資産等・中国小売売上高・米小売売上高など)
ドル円の続落をメインシナリオとして予想します。
[chat face=”pig3.jpg” name=”ぶた博士” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]日銀金融政策決定会合では金融政策の現状維持が見込まれている為、ドル円相場への影響は限定的となりそうです。[/chat]
以上が先週のおさらいと、今週の相場の展望です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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