さらっと先週の相場のおさらい(6/8〜6/12)
先週のドル円は109.86まで高値をつけました。しかし、この高値は長くは続きませんでした。要因は・・
- 110円トライに失敗し、短期筋の見切り売り
- FOMCを前にポジション調整
- 米長期金利の低下 → ドル売り圧力
- 200日移動平均線を割り込んだことへの失望感
- FOMCで2022年末までのゼロ金利継続方針が示される
- パウエル議長により将来的なイールドカーブ・コントロール導入の可能性をにじませる発言が聞かれた
- 全米大規模デモ
- 米国のコロナ感染再拡大
- 米株・原油先物価格の急反落
イールドカーブ・コントロール(YCC)とは・・
米の長期金利や短期金利の誘導目標を操作するというもの。
為替にどのように影響するかというと経常収支黒字国の日本とは違い、経常収支赤字国の米がイールドカーブ・コントロールを導入するとドル安要因となる。
これらが重しとなり、一時1ヶ月ぶりの安値となる106.58まで急落しました。
[chat face=”pig2.jpg” name=”ぶた博士” align=”left” border=”blue” bg=”none” style=””]わずか一週間で3.28円と急落しました。[/chat]
しかし、短期間で下げすぎたこと、⑨がリスク回避の円買いから資産現金化のドル買いなどが支援材料となり、幾分が持ち直し、結局は107.39近辺まで反発しました。
今週の見通し(6/15〜6/19)
結論からいいますと、「下落リスク」に警戒が必要です!
来週のドル円の予想レンジは105.50〜108.50。下落リスク要因は以下の通りです。
- 日米金融政策おける緩和余力の違い(イールドカーブコントロール導入の可能性もあり)
- 米国ファンダメンタルズの不透明感
- 米中対立激化懸念
- 朝鮮半島・中東、香港をめぐる地政学的リスク
- コロナの第2波リスク
- 日本経済の先行き不透明感
- 全米大規模デモ
今週は「コロナの第2波リスク到来→リスクオンの巻き返し」の流れに注意しましょう!注意するところとしては・・
- 米中をめぐるヘッドライン
- 米中の主要経済指標の結果
- 日銀金融政策決定会合(政策は据え置きされる可能性大)
- EU首脳会議( EU復興基金への期待感後退 → リスク回避ムード再燃)
- 欧米株・米長期金利の動向
- 米国の感染者拡大
シナリオとしては「クロス円下落→ドル円連れ安」の流れがメインシナリオになって来るでしょう。
まとめ:ドル円は「下落リスク」に警戒を!
米国ではコロナの感染者数が200万人を超えるなど、警戒が続いています。
コロナの第2波の警戒の動きが中長期的な米景気回復の鈍化傾向を懸念する動きにつながり、また、先週末にはNYダウが一時1900ドルを超える下げを記録するなど米国では株安の動きが加速しています。
パウエル議長の発言にも神経質になる部分もまだ残っています。
ドル円の下落を想起させる材料はたくさん残っているので注意していきましょう!
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